社内情報システム部門への想い
大学を卒業後、営業マンとなって慣れない土地で四苦八苦しながら、日々、顧客と接していた私に本社経理部電算課(社内情報システム部門の前身)への異動辞令が出たのは28歳の時でした。それ以降、いくつかの転職や会社の統廃合、組織の再編成などを経験しましたが、60歳で定年退職するまでずっと社内情報システム畑を歩いてきました。
営業部門から情報システム部門への異動時、「コンピュータ」なるものを聞いたことはあっても見たことはなく、知識は皆無という状況でした。ちなみに「興味」も皆無でした。
異動して最初に新しい上司から指示されたことは、コンピュータや情報システム関する基礎的な書籍の読破、次にIBM社主催の無料プログラミング講習への参加、簿記の勉強というような基礎固めでした。その後、システム利用部門との要求ヒアリングミーティングに参加するようになり、システム開発プロジェクトへの参画も許されるようになりました。
私が幸運だったポイントがふたつあります。ひとつは「本社には数名の同期入社の友人がおり、それぞれが、いろいろと仕事上のバックアップをしてくれたこと」です。これが無ければ、未知の部署への異動はもっと苦しいものだったと思います。もうひとつは「営業部門の経験」です。営業系のシステムについての要求部門との会議では私の営業経験を尊重してもらえる場面が多々ありました。
その後、PCの導入、ホストコンピュータの入れ替え、ネットワーク敷設、種々のアプリケーションシステムの企画・開発・運用などを経験し、最終的に社内情報システム部門の部門管理者で私の情報システム関連のキャリアを終えることになりますが、結果的に情報システム関連の仕事は「天職」だったと感じています。
このブログ「社内情報システム部門の歩き方」は、そういう私の想い「社内情報システム部門に勤務する若い人や後輩たち、社内情報システム部門を管理する人に少しでも役立つ記事を提供したい」をベースに組み立てています。
もちろん、世間には、私よりずっと若く、しっかりした技術やスキルやキャリア観を持っている人もたくさんいますし、私はそういう人たちを尊敬しています。でも、そうでない人、つまり、かつての私のように「手探りで仕事をしている人」が多くいるのも事実だと思います。
このブログで提供する私の経験と知識がお役に立てれば幸いですが、すべてが正解の記事だとは限りません。ブログを読んでいただく皆さんには、このブログを「答えを見つける」のではなく「考え方を見つける」ことに利用していただければ、ご自身の中に良いアイデアが浮かぶはずです。
また、このブログは、社内情報システム部門で仕事を始めて間もない人や、何年か仕事をしてきて今の状況にモヤッとした感覚を持っている人を読者として想定していますが、逆の視点から、そういう人たちと管理者/経営者として仕事について話さないといけない立場の人や社内情報システム部門の外部にいらっしゃるシステム利用部門の方や社外のサービス/物品提供者の方に読んでいただいて、ご意見をいただくのも面白いと思っています。
ひとつだけ前もってお伝えしなければいけないことがあります。それは、私の考えは私のキャリアの中で出来上がったものだということです。だから、時々は「古い考え方」の記事もありますし、「経験してきた業界/職種に特有の考え方」の記事もあります。もしかすると家庭環境に影響されている可能性もあります。また、AI系の知識や刻々と進化していくネットワーク環境の知識などは正確にキャッチアップできていないかもしれません。それら全てを含めて、できるだけ客観性を持たせるような記事にしていくつもりですが、無意識の内に偏った考え方になる可能性は否定できません。その点だけは、是非、ご了解ください。
なお、それぞれの記事の最初につけたイメージ図はその記事のカテゴリを表しています。
*このページの最初のOffice WBSのファビコンはこのブログの中でアイコンとして使いたと考えているものですが、正式な社名ではありません。
(Office WBS代表)
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