業種/業態と情報システム部門の分類
情報システム部門とひと言で言っても業種や業態、企業規模によって役割が違います。これは、とても重要なポイントで、仮に、今、この記事を読んでいる方が就活中や転職活動中の人であれば、この考え方無しではうまくいかないのではないかと思いますし、既に就業中の方であれば、そのキャリア(career raddar)にも大きくかかわってきます。以下に3(+1)の分類をしてみようと思います。実際にはこれらの複合形になっていますので、企業をきっちりと分類できるわけではありませんが、イメージは掴んでいただけると思います。
Ⅰ.情報システムを売上の原資にしている会社:システムインテグレータ/システム開発会社と呼ばれるような情報システムを売っている会社のことですが、その社内にも情報システム部門はあります。企業規模にもよりますが「情報システムを売っているのに社内システムは陳腐」では困るので、この情報システム部門は高度な技術力や情報システムリテラシーが要求されます。
Ⅱ.情報システム無しではビジネスが成り立たない会社:銀行や証券会社などの金融系の会社、ネットショッピングの会社が代表例ですが、ここの情報システム部門はシステムの停止が許されない・1円の狂いも許されないというシビアな世界で仕事をしなければいけません。特に金融系はシステム開発のプロジェクトも大規模で、期限や品質の重視は想像に難くありません。
Ⅲ.情報システムを利用することで競争優位を追求する会社:ここには様々な種類の企業が分類されます。私もこの分類の会社の情報システム部門に所属していましたが、他の分類以上にビジネスセンスが要求されますし、競争優位のためのイノベーションをもとめられることも多くあります。またそのため「攻めと守り(セキュリティなど)」をバランスよくコントロールすることも大切なスキルです。
Ⅳ.情報システムが事務系の仕事を支える会社:これは他の3つの分類とは毛色が少し違っており、情報システム部門の大きさ(小人数)、情報システム化レベル(あまり進んでいない)、経営方針(情報システムを重視しない)という特徴の会社です。「ひとり情シス」という言葉がありますが、ワンオペで情報システムの管理をしているという例もあり、最低限の情報システムを整えることがミッションとなります。
上記の分類には含めていませんが、「(情報システムの利用者が社内だけではなく)社外の情報システム利用者の有無」も分類の軸になります。特に一般消費者(不特定、または登録顧客)がシステム利用者になる場合はサービスレベル、セキュリティ、個人情報保護の観点がより厳しくなることも留意する必要があります。
このブログではⅢの「情報システムを利用することで競争優位を追求する会社」を中心とした記事を掲載していく予定です。もしかするとⅠ、Ⅱに勤務しておられる方には物足りなさや違和感があるかもしれませんが、逆に、参考にしていただけるポイントも混じっていると思います。
コメント
コメントを投稿