社内情報システム部門の名称と所属位置

このブログのページビュー「社内情報システム部門への想い」にも書いていますが、私が最初に所属した情報システム部門の名称は「経理部電算課」でした。そろそろ我が社もコンピュータ化しなければと思った経営陣が1983年に設立した部署(私は1984年から所属)で、私が異動した時は、課長(経理部経理課長と兼務)と、1年上の先輩と、私と、全く仕事をしない女子社員の4名でした。名称からわかるように「まずは経理業務を新しい情報システムで合理化」が目的で、翌年、部長が採用され、課長が兼務でなくなり、情報システム部に格上げされました。

その後転職した会社での所属は当初「情報システム部」だったのですが、役員が「情報システム部門はもっとサービス精神を持つべきだ」という考えの人で「情報サービス部」という名前になりました。「サービスはタダ」と無意識に思ってしまう日本人のひとりとしては、あまりうれしい名前ではありませんでした。

次の転職先の会社では「情報システム部」。最後にもう一度転職した会社も「情報システム部」でした。ただし、最後に勤めた会社では途中から「IT部」という名称になりました。ドイツ人のCIOが「ビジネスがどうのこうのと言わず、もっとITとしてのテクニックを磨け」という考え方の人でした。

1点付け加えないといけないことは「全ての組織において最上層はCFOだったこと(CIOもCFOにレポートしていた)」です。これは多くの企業でも同じかもしれません。

これが私のケースとしての所属部署の名称の変遷ですが、実は単に名称が変化しただけではなく、技術の変化とも微妙にリンクしています。

「経理部電算課」時代は、まさに、会計を中心とした業務のコンピュータ化が注目されていたころでした。そして、「情報サービス部」の時代にはパソコンが普及し始めた頃です。その後は「情報システム部」時代が続きますが、キーワードとしては「インターネット、ERP,SFA,CRM」に加えて「MIS(Management Information System)、SIS(Strategic Information System)、DSS(Decision Support System)などのバズワードが闊歩する」という感じです。「IT部」の時代になると「5G、モバイル、ユビキタス」というように業務のシステム化が一巡し、RPAの足音が近づいてきて、技術要素への注目度がより高くなります。「AI、VR/AR、DeepLearning、メタバース」は私が情報システム部門から離れた後で、ビジネス利用として注目されるようになりましたが、「今の担当者は大変だなあ」とつくづく感心してしまいます。

ただ、この流れは「情報システムを利用することで競争優位を追求する会社」の情報システム部門であればそれほど大きな違いがないのではないでしょうか。


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